公益通報者保護法により従業員が300人を超える企業は、内部通報窓口の導入が義務付けられています。また、従業員300人以下の企業であっても努力義務となっています。
内部通報窓口、コンプライアンスなど最近よくメディアに上がるワードですが、通報窓口には「社内」と「社外」があります。従業員にとって違いが判らず戸惑うことがあるかもしれません。
今回は「社外通報窓口」と、「社内通報窓口」の違いを簡単に解説します。
社内の窓口を設置するには?
社内通報窓口とは総務部、法務部、人事部などが通報を受け付ける窓口です。
多くは総務部、法務部、人事部などの部署の担当者が通報を受け付けます。通報するには、専用の電話回線、メールアドレスを用意する必要があります。面談をするために、人目につかないような面談室が必要です。
相談者の話を聞く傾聴スキルがある人物を担当者として選任すると良いでしょう。通報者は思いのままに話されることが多く、その中から必要な情報を聞き出すスキルが必要です。
社内なので内々で解決できることがあり、早急に解決できる可能性があります。
しかし匿名で通報したいときや、通報者を絶対に守ってほしい、といった気持ちが強い通報者は、自分が通報したと判明する恐れを感じ、通報を躊躇してしまう可能性があります。
通報が会社へ繋がらずSNSや週刊誌へ掲載されるケースもあり、場合によっては2025年のフジテレビのように甚大な営業赤字につながる恐れがあります。
社外の通報窓口とは
社外通報窓口とは、外部の委託先が話を聞く。
外部の通報窓口の多くは、弁護士事務所や公益通報専門の企業、コールセンター、などがあります。
企業と契約を交わした外部委託先のため、従業員とは直接の面識がない人物が通報を受け付けます。
匿名性を確保しやすく、通報者の心理的な抵抗感を減らして通報しやすくなります。
また、委託先が話を聞く傾聴スキルがあると、通報者は安心して話すことができます。場合によっては話を聞いてもらっている段階で心の整理がつき問題が解決することもあります。
外部通報窓口を設置していても、相談先が顧問弁護士や監査だった場合、どうせ会社側の意見をその場で言われて握りつぶされる、都合の良いように解釈されて誰かの出世に使われるだけ、などの不安があるため通報できない場合があります。
どっちがいいの?
社外通報窓口と社内通報窓口どちらがいいか一概には結論付けられません。
しかし、社外通報窓口を設置することで、従業員が安心して通報しやすい環境が整い、組織の不正や不祥事の早期発見、解決につながります。
また、外部に窓口を委託していることは、組織の透明性の高さを示すため、社会的信用を向上させることができます。
外部通報窓口を設置するには、社内窓口を設置する場合に比べて費用がかかります。
そして、委託先と社内のコンプライアンス担当者との連携が必要になり手間に感じるといったデメリットもあります。
外部通報窓口を選定するには初期費用を抑えることが大切です。コストを少しでも抑えたうえで、従業員が安心して相談できる体制づくりをすることをお勧めします。

まとめ
通報窓口は初期費用が掛からない外部委託企業がおすすめ!
社外通報窓口と社内通報窓口はコストの面で差はありますが、社外に設置することで従業員の心理的ハードルを下げることができ、社内担当者の負担軽減、リスクマネジメント強化、企業イメージ向上など、多くのメリットがあります。
社内担当者と外部委託先との連携も必要となってきますが、企業イメージやリスク回避を考えると、社外に通報窓口を設置することをお勧めします。
外部通報窓口の委託企業によっては、初期費用や弁護士費用が別途かかることがあります。費用を考えるときは、ぜひこれらのことを加味して外部委託先を選ばれると良いでしょう。
今現在、社内に窓口がある企業も、社内通報窓口との組み合わせを検討し、組織の状況に合わせて適切な窓口体制を構築することが重要です。
