新型コロナが5種感染症に移行され、世の中も少しずつ落ち着いてきました。夜の街にも以前のような活気が戻りつつあります。これから年末に向けてクリスマスや忘年会などといったお酒の席が増えてくることでしょう。
お酒の席はお互いの親睦を深める交流の場でもあります。しかしながら、飲めない人に飲酒を勧めたりすることはアルコールハラスメント=アルハラのひとつに該当します。
アルコールハラスメント(アルハラ)とは?
日本では1980年代から1990年代にかけて、当時の人気テレビ番組などの影響もあり、一息に酒を飲み干す【イッキ飲み】が流行し多くの若者が急性アルコール中毒(※1)で命を落としました。集団であおり心理的な圧力をかけお酒を飲ませる行為は社会問題化されアルハラの危険性が注目されはじめました。
このように強制的にお酒を飲まなくてはいけない状況に追い込むこともアルハラですが、相手に不快な思いをさせたり傷つけたりする行為もアルハラに該当します。
アルコールを中心とする依存性薬物問題の発生、予防に取り組む特定非営利活動法人ASKでは次の5項目を主要なアルハラとして定め啓発活動をしています。
① 飲酒の強要
上下関係・部の伝統・集団によるはやしたて・罰ゲームなどといった形で心理的な圧力をかけ、飲まざるをえない状況に追い込むこと。
② イッキ飲ませ
場を盛り上げるために、イッキ飲みや早飲み競争などをさせること。「イッキ飲み」とは一息で飲み干すこと、早飲みも「イッキ」と同じ。
③ 意図的な酔いつぶし
酔いつぶすことを意図して、飲み会を行なうことで、傷害行為にもあたる。ひどいケースでは吐くための袋やバケツ、「つぶれ部屋」を用意していることもある。
④ 飲めない人への配慮を欠くこと
本人の体質や意向を無視して飲酒をすすめる、宴会に酒類以外の飲み物を用意しない、飲めないことをからかったり侮辱する、など。
⑤ 酔ったうえでの迷惑行為
酔ってからむこと、悪ふざけ、暴言・暴力、セクハラ、その他のひんしゅく行為。
引用:特定非営利活動法人ASK https://www.ask.or.jp/article/527
飲酒する際は、アルハラを未然に防ぐためにも自分自身が加害者にならないためにも、常に相手側の気持ちになって配慮していくことが大切です。
アルハラってこんなに種類があるんだね!?
(※1)「急性アルコール中毒」とは、一度に大量のアルコールを摂取することによって引き起こされる状態で、重篤な身体的および精神的な症状を引き起こすことがあります。
アルハラを起こしやすい人、受けやすい人の特徴
ここでは「アルハラを起こしやすい人」、「受けやすい人」の特徴をそれぞれいくつかあげてみましょう。
アルハラを起こしやすい人の特徴
- 「飲むこと=コミュニケーション」と考えている
相手の本音を聞き出すには、お酒を飲みながらコミュニケーションをとることが最も効果的だと考えている。
- 自分自身がお酒に強く、他の人もお酒は楽しいものと勘違いしている
もともとお酒が美味しいと感じる人の中には、飲めない人でも経験を積めば美味しく飲めるようになると間違った知識を持っている。
- 上下関係に厳しい
年功序列の考えがあり根性論を重視する。
アルハラを受けやすい人の特徴
- 場の空気を常に読んでしまう
協調性を重んじる人は、自分のことより周りの人の気持ちを優先させてしまう傾向がある。
- 上司との関係性を気にしてしまう
背景には上司との主従関係があり、今後の自分の立場が悪くなることを懸念して飲酒を断れない。
- いじられ役である
愛嬌があり親しみやすいキャラクターは、場の雰囲気づくりに担ぎ出され飲まされる。
最近も、ある企業の幹部が主催するお酒の席で、部下は何度もグラスを空にしてお酌を受けなくてはならず、場の雰囲気でイッキ飲みをしなければならない状況になりました。これにより限度を超えて飲んでしまい動けなくなった人たちが救急搬送されるという騒ぎがありました。このニュースは瞬く間にネットで拡散される事態となったことは言うまでもありません。
アルハラの加害者には自分がハラスメントをしているという自覚が持ちにくいようで、後に騒ぎになって初めて気付かされる場合が多いのです。
ゼネラルリサーチ株式会社の「アルコールハラスメントに関する意識調査」によるとアルハラを受けたことがあると答えた人の割合が4割に対して、アルハラをしたことがあると答えたのは1割でした。また全体の6割が上司からすすめられると断れないと回答しています。
参考:https://general-research.co.jp/report05/
アルハラが与える企業への影響
アルハラは企業のイメージダウンにもつながります。噂が広まれば、今まで良好だった関係の取引先から契約の見直しを求められるなど、何らかの影響が出てくるかもしれません。そうなれば企業全体の業績にもかかわってくることでしょう。新しい人材の確保や育成にも支障をきたし、今後の人手不足も懸念されます。
企業としての対応と対策
アルハラを訴えられた場合、次のような対応を即座に求められます。
- 正確な事実関係の確認
- 被害者への身体的・精神的ダメージへの配慮
- 行為者に対するしかるべき措置
企業として解決しようとする取り組みを示し、社会的責任を果たすためにも公正な判断のできる相談窓口の設置(※2)が急がれます。
また、アルハラを含めたハラスメントの予防のためにも就業規則や制度を整える必要があります。アルハラの意識は年代やジェンダー(※3)によっても違うものです。専門家による社内研修や情報提供の場を設けるなどして多様性の違いを認識してもらうことも対策のひとつです。
外部委託での相談窓口なら、情報が漏れないためのプライバシーの確保ができ、中立性も保たれます。また、通報したことで不利益を受ける心配もありません。ヒアリングスキルを持つ相談員の対応で通報者の安心につなげます。企業としても問題が複雑になる前に正確な事実確認ができるというメリットがあります。
制度を整えリスクコントロール(※4)しよう!
(※2)「相談窓口の設置」とは、組織や団体が利用者や関係者が問題や悩みを相談できる場所を設けることです。相談窓口では、相談者の話しを聴き、問題の改善に向けて適切な支援やアドバイスを提供します。
(※3)「ジェンダー」とは、社会的・文化的な役割や性別のあり方を指す概念です。生物学的な性別(男性・女性)とは異なり、ジェンダーは個人が自己認識し、表現する性のあり方を指します。
(※4)「リスクコントロール」とは、組織や個人が直面する潜在的なリスクを特定し、評価し、最小化または管理するための戦略や手法のことです。
パワハラ防止法・改正公益通報者保護法対策の窓口整備はお任せください。
社外通報窓口の必要性
ハラスメントの被害者はとても傷つきセンシティブな精神状態になっています。上司や同僚に相談しても、後から加害者から報復を受けることを恐れて通報を躊躇してしまうことが考えられます。セクシャルハラスメントの被害者が女性の場合、男性の上司や社内窓口担当者へ話をすることを躊躇し泣き寝入りする可能性もあります。
こうした状況に対応するために女性が相談窓口担当の「社外通報窓口」(ハラスメント相談窓口、循環取引など社内不正相談窓口)の設置が必要です。社外通報窓口は、組織内の従業員がいつでも安心して相談できる独立した窓口です。外部に設置された相談窓口は中立的な立場から問題の解決を支援し通報者を守ります。
組織内ではハラスメントの予防意識を高めるためのコーポレートガバナンス(※5)を充実させる努力が求められます。ハラスメントのないリスクカルチャー(※6)を築くことが企業の信頼につながります。
従業員が安心して働ける環境を確保するためには内部通報窓口を外部委託し、内部通報制度を充実させることが不可欠です。些細なことでも従業員の声を聴き、ハラスメントの予防と解決に向けて協力し、より健全な職場環境を作っていきましょう。
日本公益通報サービス株式会社のハラスメント相談窓口(内部通報窓口)では、
傾聴スキルが豊富な女性スタッフが優しい心で対応致します。
日本公益通報サービス株式会社(略称:JWBS)では、業界最安値で企業のハラスメント相談窓口を代行します。社内のハラスメント対策に、弊社のハラスメント外部窓口代行を是非ご利用ください。
下記より資料のダウンロードが可能でございます。
(※5)「コーポレートガバナンス」とは、企業が経営を適切に行い、株主や利害関係者の利益を守るための制度や仕組みのことを指します。
(※6)リスクカルチャーとは、組織や社会において、リスクに対する意識や態度、価値観のことを指します。
◆日本公益通報サービス株式会社とは
内部通報窓口を代行し、不正、不備に対する真偽の確認と対策立案を支援します。
お悩み事の早期解決のために、通報窓口が万全のサポート体制をもって企業をバックアップします。
◆日本公益通報サービス株式会社について
本社: 〒231-0023
神奈川県横浜市中区山下町2番地 産業貿易センタービル9階
代表者: 代表取締役社長 小塚 直志
設立: 2023 年 3月
資本金: 1000万円
事業内容: 当社では、企業危機管理、働きやすい職場づくりなど、長期的な健康経営に取り組む事業者様をさまざまな形でサポートいたします。
■内部不正・ハラスメント・コンプライアンス外部相談窓口サービス
・専門家(弁護士、社会保険労務士、公認不正検査士、産業カウンセラー、心理カウンセラー)によるアドバイス
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企業サイト: https://jwbs.co.jp/