近年、不正行為やハラスメントが発覚し社会的制裁を受ける企業が多くあります。内部不正の早期発見のため安心して告発できるように、通報者を保護する法律が重要性を増しています。
その中でも、日本において重要な役割を果たしているのが「公益通報者保護法」です。
公益通報者保護法は不正行為や違法行為を報告する通報者を保護し、不当な扱いや制裁を受けないようにする法律です。通報者は悪質な行為を正当な手段で暴露でき、社会にとって重要な情報を提供する役割を果たします。
最近の事例

熊本県の旅行支援事業に関する不正告発の事例がありました。新型コロナの経済対策として、県が助成金を出して旅行会社などを支援する事業をめぐり、関係者が代理人弁護士を通じて報道機関あてに公益通報者保護法に基づく外部通報を行いました。
旅行商品を販売した会社への助成金の支給に不適切な運用があるとしているほか、この問題に関連した調査で、県の幹部が不適切な行為の見逃しを指示したとも指摘しています。
県事業に関し、同法に基づく外部通報が実施されるのは極めて異例と報じられております。
公益通報者保護法は公務員も対象です。通報者は不利益な扱いも禁じられます。
通報先は、所属組織や処分権限がある行政機関のほか、証拠隠滅などの恐れがあると信じるに足りる相当の理由があれば、報道機関や消費者団体、外部通報窓口などへの「外部通報」も認められています。
※参考:読売新聞オンライン、https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20230907-OYTNT50276/熊本日日新聞https://news.yahoo.co.jp/articles/f7d07e3a97b8e72de1877a756a85334b63083447
公益通報者保護法の役割
公益通報者保護法は通報者を保護し、告発することをためらわないようにします。
この法は通報者に対する不当な報復行為を禁止し、告発を行ったことによって不利益が出ないよう守るものです。不正行為を発見したら安心して早期に告発することができる、このことによってガバナンスフレームワーク(※1)が正常に向かうことが期待されます。
今回の熊本の事例は、この法律の有効性を示すものであり、通報者が安心して不正を告発できる環境の重要性を再認識させるものと言えるでしょう。
令和2年6月「公益通報者保護法」が一部改正され、令和4年6月1日から施行されました。法改正により、従業員数300人を超える事業者には、内部通報に適切に対応するための必要な体制の整備が義務付けられます。
(※1)ガバナンスフレームワークとは、組織やプロジェクトにおける意思決定や管理のプロセスを定義し、透明性や責任、効率性を確保するための枠組みです。
組織に求められること
組織に求められることは、第一に不正を早期に告発できるように環境を整えることが必須です。社内の内部通報窓口だけでは不十分な場合に社外通報窓口(日本公益通報サービス)が重要な役割を果たします。社外通報窓口は、匿名で通報することもできるため、通報者の安心へとつながります。
コーポレートガバナンス(企業統治)の強化は企業の成長戦略に位置付ることにが組織内の不正を防ぐことにつながります。ステークホルダーが信頼し、サポートする組織は信頼と責任感あるガバナンスフレームワークを持っています。このフレームワークにより内部不正行為を検出し適切な対策を講じることが可能になり、組織とそのステークホルダーの信頼を維持できます。
(※2)「コーポレートガバナンス」とは、企業が経営を適切に行い、株主や利害関係者の利益を守るための制度や仕組みのことを指します。
公益通報者保護法の流れ
公益通報の流れと、公益通報者保護法に関して



社外通報窓口である日本公益通報サービス株式会社では内部不正の調査も承っており、公認不正検査士(CFE)が内部不正を調査できる体制が整っております。従って、通報があった際は不正調査の事実確認など迅速に調査することが可能です。
公認不正検査士(CFE)は高い専門性を持つ経済犯罪対策の専門家であるため、通報があった不正を企業と共に解決していきます。近年は不正の未然防止や再発防止の観点から監査を実施する重要性が益々高まってきます。 不正が大ごとになる前に、素早い初期対応と専門家による調査にで健全な企業環境を整えることが必須です。

不正に気がついた際に、労働者の皆様がスムーズに相談・報告ができますように、企業内に通報窓口(ハラスメント相談、内部通報、公益通報)ができる通報処理の仕組みを整えましょう。
コーポレートガバナンスを高めるとともに、風通しの良い職場環境を大切にして社員一人ひとりが働きやすい環境を整えましょう!